「僕、お尻でシテみたいんだけどイイかな?」 そう言うとオジサンは私の中に乱暴に捻じ込んだ。感じたことのない熱さと痛みに思わず呻くと、オジサンは嬉しそうに笑う。なんで私こんなコトされてるんだろう? 窓に映る自分の姿は、すぐに滲んで見えなくなった――。小学校の頃に父が居なくなって、それからずっと母がひとりで私を育ててくれた。夜遅くまで仕事をして、欲しい物が全然買えなくても、ホントはすごく疲れていても、ずっと優しくしてくれた大好きな母。だから母から照れくさそうに彼氏を紹介されたときも、少し寂しかったけど嬉しかった。母がとても幸せそうだったから。でもある日、母が留守のときに私はあの人に乱暴された。「体で金を作れ」と言ってきた。別れて欲しかった。お母さんの好きな人は悪い人だよ。「ゴメンね、でもママもう一人で頑張れない、だからいうことを聞いて」 母はオジサンからお金を受け取ると、黙って部屋から出て行った。私と居ることよりも、あの人と居ることを選んだのだ。「今日は楽しもうね」 オジサンがスカートの間に手を挿し込む。身をよじって躱そうとすると、強く掴んで引き戻された。帰る場所も逃げる場所も少女には残されていない。大人たちの身勝手さに心と体を穢された健気で哀れな少女のおはなし。 |
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